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自然の宝庫、狭山丘陵で墓地開発計画が…

 現在、狭山丘陵の三ヶ島二丁目地区において大規模な墓地開発計画が進められています。その規模は7000㎡近くの敷地に、墓地を856基も設置しようとするものです。

 計画地は、埼玉県立狭山自然公園内にあり、「所沢市みどりの基本計画」でも狭山丘陵保全配慮地区として重点的に保全を図るエリアとされ、長年にわたり、行政、市民団体、市民が保全の取り組みを続けてきた地域です。豊かな動植物の生息が確認され、計画地の下方には、今では所沢で見ることは稀となったヘイケボタルが生息する湿地があり、計画地はその水源になっています。


墓地開発予定地(クリックで拡大)

自然を守るために

 私たちは、これらの貴重な自然環境を守りたいと、この墓地計画に反対し、関係団体等に呼びかけ、狭山丘陵墓地開発反対協議会を結成し、計画事業者、関係各機関に働きかけを続けてきました。当協議会とトトロのふるさと基金が集めた、地域住民の方々や狭山丘陵を守りたいと願う市民の反対署名は、2015年4月現在、11,613筆集まっています。

墓地開発計画のあらまし

 この計画は、2013年12月頃から、進められてきました。これまでに2回、所沢市は市の墓地条例の基準を満たさないとして、計画の事前協議申請を棄却してきました。

  しかし、事業者は全く諦めることなく、ついに、2014年12月に3回目の申請をしてきました。今回の申請を所沢市がついに受理、2015年2月に事前協議が開始されてしまいました。2月には事業者による説明会も開催されました。  

  私達は、この計画は様々な問題があると考えています。

墓地開発計画の問題点

①貴重な自然環境への影響

 この地域は埼玉県立狭山自然公園に指定され、狭山丘陵の中でも特に優れた自然環境を有しています。砂川堀の源流域にあたり、貴重に残った谷頭の一部を形成しています。計画地の隣は埼玉県の「いきものふれあいの里スポット3湿生植物の里」に指定されており、ここから湧き出た水を水源とする湿地では所沢市周辺では見ることの稀となったホタルが多く生息しています。また、今では希少となった里山の植物、カンアオイやサイハイランなども確認されています。これらの貴重な生き物たちへの影響は計り知れません。


いきものふれあいの里スポット3湿性植物の里

②急傾斜面崩落の危険

 計画地は、過去に大規模な残土による盛り土が行なわれています。このため、計画地は高低差10m以上、斜度30度以上の急傾斜面で構成されています。近年激甚な豪雨による土砂災害の発生が多発しており、残土で埋立てられた急斜面上の墓地建設は、安全面でも大変な問題があると考えています。もし、土砂崩れ等が起きてしまったら、計画地のすぐ下の湿地や生き物たちは大変な影響を受けてしまいます。


墓地建設予定地 

墓地計画予定地周辺3D図
(クリックすると開きます)

③住環境への影響

 800基以上の墓地となると墓参の車両通行も心配されます。特にお盆の季節などに狭い通行路しかない当該地に車が押し寄せることになり、住環境への影響も心配です。墓参に来た方々の供物の放置などによって、カラスやネズミなどが増えることも心配です。

④墓地管理について     

 少子化が進み、子々孫々が墓地の管理費を払い続けることは難しい時代です。その時だけ儲かればいい、というような計画で設置された所が、管理放棄され、「墓地の墓場」になってしまう状況さえあるそうです。貴重な自然が破壊された上、いつしか管理放棄され、荒れた墓地が残る、というようなことが起こりかねません。

たからものを守るために

 計画地周辺を見渡すと、眼下に美しい丘陵の自然が広がるのを目にすることができます。宮崎監督が「たからもの」と表現された美しい場所です。25年前の写真を見ると、残土埋立の前、早稲田大学進出前のこの場所は、本当に広々とした湿地が広がる、いきものたちの宝庫でした。ここを守りたいと願った人達がナショナルトラスト運動を始めました。時代を超えて、今もたくさんの人達が、ここを守りたい、と願っています。この願いに、墓地事業計画者の方々が耳を傾けてくれることを願わずにはいられません。


宮崎駿氏からのメッセージ

 一方、所沢市は、墓地条例の改正案を3月議会に提出し可決制定される見込みです。この改正案によれば、4月以降、今回の計画のような事業型墓地は、市内の事業型墓地の空き数が全体の5%以下でなければ許可はされない等、厳しい規制がとられることになります。

 しかし、今回の墓地計画に対しては、「既に事前協議が開始されているものには適用しない」という経過規程のため適用されません。

 墓地の許可については、市長に広範な裁量権が与えられています。墓地は法律で、将来に渡って、適正な管理が確保されなければならないとされ、また、営利を目的としたものや、将来にわたる管理が担保されないもの、周囲の生活環境との調和のないものは、許可されないことになっています。 くわえて、墓地の需要がなければ、作る必要もありません。

 今回の墓地開発計画は、不安定な土地に墓地を設置するもので、周囲の自然にも多大な悪影響を与えるもので、大変な問題があります。

 皆が守ってきた「たからもの」を破壊して、土砂崩れするかもしれないような墓地を許可することのないよう、市長の英断を求めていきます。

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